日時 2003年4月25日〜28日
石巻支部・鈴木清治(1級) 「モスクワ遠征記」
4月25日(1日目) 前日21時石巻発の夜行バスに乗り、朝6時成田空港到着。 今回の遠征の期待と不安を胸に、東先生の到着を待つ。 いつの間にかベンチで熟睡。
10:00 東先生他選手の皆さんが到着。今回の遠征の参加メンバーは、 関西本部・伊賀先輩、京都教室・服部先輩、仙台北支部・今野先輩、そして私。 実力者揃いの先輩方の中において、まだペーペーで未熟者の自分で良かったのか ちょっと不安になりましたが、気さくな先輩方のお陰で不安はすぐに無くなりました。 12:00 フライト。 まず機内で白ワインを頂く。これが減量中の空きっ腹に響く、 その後出てきた機内食が美味しかったので、計量の事を考えずに残さず全部食べる。 そんなこんなで日本との時差5時間のモスクワに現地時間 17:30到着。 入国手続きはすぐに終わり、これが噂に聞くVIP待遇かとあらためて東先生の偉大さに感動! 空港にはTVカメラまで来ていました。 空港を出てすぐ計量会場へ。運転手を務めてくれたロメロの車はフロントガラスに ヒビが入っていて先行きスゴク不安になる。 途中、市内のメインストリート沿いに「空道」の看板が連なっていて、 ロシアの「空道」の知名度の高さに感心しました。 19:00 計量。突然言われた事なので機内食を全部食べた事を後悔するも、 何とかギリギリでパス。 21:00 宿泊先ホテルMARRIOTT(五つ星!)に到着。ホテル内のレストランで会食。 計量を終えたとあってビールと豪華料理を腹一杯頂く。 初めて食べるファアグラとボルシチはやっぱり美味しかった! 21:30頃ようやく日が暮れる。日本では考えられない光景でした。 明日は試合の為、さっさと床につく。 0時 就寝。バタンキュー。
4月26日(2日目) 6:00 起床 6:30 より朝食、スーツ姿で食事をしている人達の中にジャージ&スリッパ姿の日本人が。 (自分達の事です)。バイキングメニューに白米と味噌汁があったので嬉しい。 8:30 試合会場へ向け出発。会場はスケートリンクの上に作られたらしく、 ちょっと寒い。会場内には大画面スクリーンまであった。 10:00 頃 ロシア地区予選開始。今大会は最初に地区予選を行ってから本戦を行う との事でその為この後かなり待たされる事に。 自分達はたぶん午後からだろうと言われ、とりあえず待機。 観客席はいつの間にかたくさんの人で埋まっていました。 11:30 軽量級 伊賀先輩の試合。準備不足という事もあってか 思うような動きが出来なかったみたいで有効を奪われ敗退してしまいました。 12:00 今度は中量級 今野先輩の試合。延長マウントパンチ効果を取り、 ヒザ十字にて一本勝ち。技が完全に極まってもタップしない相手選手の執念も見事でした。 この後ようやく開会セレモニー。ダンスやら何やらアトラクションが一杯で、 所謂一つのエンターテインメントって感じでした。おまけに、 階級毎にラウンドガールまでも登場!スタイル抜群でデカイ!(いろんな意味で) 16:30 やっと自分の出番が来る。相手を見てみると、 あれ?もしかして・・・中量級世界2位のダシャエフ・べスラン選手でした。 上等だ1打ち合ってやる!と打撃勝負を挑みますが・・・無念の合わせ一本負け。 パワー負けでした。パンチが重い!それに加え自分のガードの甘さも露呈してしまいました。 (喰らったのは右のパンチと左のハイ?) 試合後、「スパシーバ」と挨拶したら、ダシャエフが「コンニチワ、オハヨウゴザイマス」 と日本語で返してきた。うーん、悔しい!仮にも日本の代表として出させて頂いて、 大変申し訳ない気持ちです。 先生が以前からおっしゃっていた「同じ階級でも、 1・2階級上と思って闘わなければならない」という事を改めて痛感致しました。 でも、世界のレベルを体で感じる事が出来ただけでもロシアに来た甲斐があったなと思いました。 自分のすぐ後、服部先輩の試合。一進一退の攻防でしたが、延長にて判定負けでした。 結局軽重量級はダシャエフが決勝まで圧倒的パワーのパンチのラッシュで優勝しました。 今野先輩の2回戦。ヒザ十字で完全に極めるもタイムアップ。判定にて敗れてしまいました。 相手はヒザのダメージが深く、決勝まで進むも棄権。試合会場にいた少年にサインを求められる。 嬉しい反面、空しい。 19:00先生と会場内のレストランで久々の食事。会場ではまた何かアトラクションをしていた。 今大会、軽量級の人気者シニューチンは決勝で伏兵の緑帯に腕十字で敗れる。 試合後かなりいじけていた様だった。 軽量級はババヤンが早々と敗退。 2位になったスシコフ(?)はプレイボーイ誌のモデルでロシアで人気No.1だそうだ。 あらためてロシアの選手層の厚さと、ロシアという国の大きさを感じた。 21:00 ようやく閉会式。 22:00 より打ち上げパーティ。 ちょっと頭が痛かったがワインを飲みまくる。会場内にロシア美人を発見。 記念写真を撮らせてもらう。何とゾーリン支部長の娘さんとの事! ロシア女性は年を取ると横に大きくなるらしいので、 将来パパのような体型にはなって貰いたくないなと心から思った。(大変失礼しました)。 その夜、自分はショックからか、かなりうなされていたらしい。 (今野先輩、御心配おかけしました、押忍)
4月27日(3日目) この日はロメロ(運転手兼ガイド、中量級に出場)とモスクワ市内観光。 しかし外は寒い。(マイナス1℃) 始めに赤の広場を見学。見るからに歴史がありそうで建物が綺麗でした。(簡単ですが) その後、第二次大戦の戦勝記念公園を見学。公園内にはとても高い記念碑が建てられていました。 近くで見るとその大きさに圧倒される程でした。 昼食はロシア料理店にて魚料理&ビール。しかしどこのレストランに行っても ライ麦パンは必ず出てきました。これがまたスゴク固い。きっとロシア人はこれでアゴを鍛えているのか? 夕方よりボリショイ劇場にてサーカスを観る。ロメロに綿アメとポップコーンを買ってもらい、 何年振りかで子供に戻った気分。やっぱり本場のレベルは全然違うなと感心しました。 夕食にはロシアのケンタッキー?にてチキン・ポテト&ビール。 モスクワを満喫した1日でした。
4月28日(4日目) この日はロメロと午前中市内で買い物。モスクワ大近くの露店を散策。 ロメロにキャビアが欲しいと言ったので、スーパーに連れて行ってもらい、 キャビアを購入。(実は空港内でも買えた) 午後は建物全体が船(バイキング)の高級レストランにて、東先生、 モスクワ支部長の方々と会食。ここのビールがとても美味しかったです。 アナスキン、ゾーリン両支部長のお別れの挨拶があり、ちょっとだけ目頭が熱くなりました。 今回自分は空手(空道)大道塾に縁があったお陰で、 普通の人だったらたぶん出来ないだろうという貴重な体験をさせて頂き、 人との出会いの大切さを感じました。 このチャンスを下さった東先生、 ゾーリン、アナスキン両支部長、遠征中心の支えになってくれた通訳のディーナさん、 ロメロに心から感謝しています。 19:00 にみんなに見送られモスクワ発。機内にはPIRDEヘビー級チャンピオンのヒョードルの姿が! 写真を使い切った事をちょっと後悔。
4月29日 日本時間9時、(無事)成田着。 別れ際に先生は、 「ロシア帰りは強くなる」と言われてました。自分はその事を証明するべく今度の全日本大会、 そして世界へと目を向け今後より一層の精進をしていきたいと思います。 最後に、遠くから応援して下さった三浦師範、石巻支部事務局並びに塾生の皆さん、 本当にありがとうございました。そして、今回の遠征中励ましたり、 楽しませてくれた先輩の皆さん本当に有難うございました。次は北斗旗本戦でお会いしましょう。押忍! |
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